辻四郎ギター工房は、富山県の南西部に位置する五箇山の南砺市（旧平村）に工房を構えています。

　五箇山といえば、世界遺産に登録された合掌造り集落があり、日本の原風景を残す場所として知られ日本国内外から多くの方々が訪れている観光地です。また五箇山には、古くから伝わる民謡も多数残っており、民謡の宝庫として知られております。その中でも代表的な民謡は「こきりこ」、「麦屋節」で無形文化財に選択されています。 五箇山は平家の落ち武者が住み着いたと伝えられ、農耕の合間に昔の栄華を懐かしみ唄い踊ったと伝えられており、哀調と格調高い調べが特徴です。唄い踊り続けることによって保存伝承され、今も五箇山に息づいていきます。

　和洋の違いこそあれ、民謡の宝庫として知られるこの地が当工房の製作地であり、楽器を作る上でもっとも大事なインスピレーションを得ることができる地でもあります。

　春に新緑が芽吹き、夏に木々が青々と茂り、秋に山々が紅葉し、冬に白い雪が里を包み、やがて春が訪れる。

　文化と四季彩に囲まれた五箇山で日々ギターを作り続けております。